「親つく」って知ってる?

先日、個人的なリクエストにて、家庭料理研究家の近藤久子先生にお料理代行をお願いしました。

いろんな想いや希望や、代行をお受けくださる前にゆっくりと聞いてくださり、

そのうえでお料理の代行をお願いすることができました。

 

今回は、私の個人的なお願いでお受けいただいたお仕事でしたが、

きっと同じような状況だったり、同じような考えだったり、そんな人多いんじゃないかなと思います。

 

このご依頼したお料理代行の作り置きフードのこと、広く伝わるといいなと思います。

自分が作れなくても、ちょっと気になったときに、気軽な気持ちで頼める、ギフトとしての作り置きです。

 

今後もご依頼あればご対応くださるそうです。

 

今回ご協力いただいた近藤久子先生のご紹介はこちらから

 

 

 

「親つく」って知ってる?

 

「親つく」という言葉、皆さんご存じですか?

私は知りませんでした。

聞いてみれば、まあ文字通り、

子どもが親に作り置いた食事を届けること

「親のための作り置き」という意味なのですが。

 

 

日本は、1970年に「高齢化社会」に突入しました。

そしてその後も高齢化率は上昇し続け、65歳以上の人口は、2025年には約30%、2060年には約40%に達すると見られています。

超高齢社会の日本。

一人暮らしのお年寄りも約600万人いるといわれ、孤食がもたらす偏食・栄養失調の問題もクローズアップされています。

そのような現状から、一人暮らしの高齢の親の孤食問題解決のために、子どもが親に作り置いた食事を届けることが一般化しつつあります。

 

「親つく」向けのレシピ本も発行されたりと、今とても注目されているようです。

 

 

 

頑張っている母に贈りたかった

 

私の両親は、高齢とはいえ、両親共に健在で母がしっかりと家事を行っていることから、

恥ずかしながら「親のための作り置き」という観念が今までありませんでした。

ですが、父が体調を崩し通常食が食べれない日が続き、少しでも食べれるような食事を毎日悩みながら作る母。

そして食べれず残った父用の柔らかい食事を食べる母。

自分の食事はいつも後回し。そんな状況を目の当たりにし、、、、、。

 

惣菜やアイス、プリン。食べられそうなものを買って実家に様子を見に行く。

もちろんしていました。

でもこれはただその日に笑顔になれるだけの1日分のお土産に過ぎず。

 

そんな時期に、家庭料理研究家の近藤久子先生よりキッチン利用のご予約をいただきました。

親のための作り置き料理代行依頼があり、キッチンを使用したいと。

ご依頼内容は、「一人ぐらしのお父様のための料理を作ってほしい」と。

 

そうか。これだ。

親のための作り置き。

元気だけど、頑張ってるけど、でもとても疲れている母のために作り置き料理。

父が食べれることで、母の気持ちをちょっとでも軽くしてあげれるお料理。

プレゼントしたいな。。。

と。

本当はね、私が作って、持っていくのが一番いいのかもしれないけど、でもやりたいなとかいつかやろうではいつまでたってもできないから。

 

だから、

プロの近藤先生にご相談しました。

 

「親つく代行ギフト」(勝手にすぐ名付けます。。。。。。(笑))

 

母親に「父親のための作り置きの料理」をプレゼントしたい。

手伝ってほしいと。

 

 

 

近藤久子先生の親つく料理代行

1.ヒアリング

料理代行依頼前に1時間近く、ヒアリングがありました。

誰のために

どんな目的で

どんな料理で

何が嫌いで何が好きで

何ができて何ができないか

 

2.お料理代行当日

ここまで丁寧なヒアリングの後、先生のほうでメニューを考えられ、迎えた料理代行当日。

私がお店にいなければならないため、買い物代行もお願いしました。

3時間弱にてできたお料理は。

 

《まずは基本のお料理》

  1. 具たくさんミネストローネ
    キャベツ、玉ねぎ、ニンジン、マッシュルーム、レンズ豆、レッドキドニー、ガーリック、ホールトマトをチキンスープでじっくり煮込みました。お野菜の甘味が出ています。
  2. 手羽元チキンスープ
    簡易的なチキンスープをリゾットやカボチャのポタージュに

 

そこからアレンジ

《口が動かしづらい父のためのお料理》

  1. かぼちゃのポタージュ
    かぼちゃ、玉ねぎ、ニンジンをバターで炒めてチキンスープで煮込んでポタージュに
  2. かぼちゃとクリームチーズのマッシュサラダ
    蒸して裏ごししたカボチャを生クリームでのばしクリームチーズと和えてます
  3. ミネストローネゼリー
    ミネストローネのスープをゼリーに。のどごし良く召し上がれます
  4. トマトリゾットペースト
    ミネストローネのスープで煮込んだリゾットをペーストに
  5. バスクチーズケーキ
    トローリクリームチーズケーキ

 

《そして、その副産物として出来上がった母のためのお料理》

  1. 基本の具たくさんミネストローネ
  2. キャベツとチキンのサラダ
    ミネストローネで残ったキャベツとチキンスープの手羽元をほぐして和えたコールスローサラダ

 

 

 

お料理をテーブルに並べてみると。。。。。

わあああ、、、圧巻の風景

 

 

全て冷凍保存もできます。

日によって食べれるか食べれないかわからない日常ですが、これなら安心。

 

 

 

親つく料理代行ギフト依頼してみての感想

率直な感想は、

あー、こんなの自分じゃ作れない。。。。

でした。

そりゃあ、時間かけて時間かけて時間かければできるかもしれないけど。

でもね、そんな時間かけても、やぱっりここまではできない(←当たり前ですが(笑))

味も見た目も栄養価も、ばっちりすぎです!(^^)!

 

そして今回一番すごいなって思ったのは、

「誰に対するプレゼント」なのかが表れているところ。

 

母のための料理を基本にアレンジされていたところ。

 

母が作る料理は、

父のためだけを考えた料理。(←食べてくれないと心配だし悲しい)

そして残ったから母が食べるだけ(←母にとっては自分の食事がつまらない。)

 

でも先生の料理は、

母もおいしく楽しく食べれるもの(←母は美味しく楽しい)

をアレンジして、

父がおいしく食べれる食事に(←母はもし父が食べてくれたらうれしい。)

 

これこそ実は、第3者だからこそ、できる冷静なアレンジ。

そして、

て事前にヒアリングをしっかりしてくれて、

贈る人贈られる人の心をしっかりイメージして、

それが基本にあってこその出来上がったお食事と感じました。