【インタビューしました】 :amoilepaneさん「ホシノ天然酵母で世界をつなぎたい」
ホシノ天然酵母パン教室主催の渡邊美紀さんにインタビューさせていただきました。
ーパン作りを始められたきっかけは?ー
元々、母が趣味でパンやお菓子を焼いていたので朝食は手作りパンが日常の幼少期〜10代を過ごしてました。
いつも母の側で粉まみれになりながら
「粉からパンに成っていく」のが面白くて仕方なかったんです。
その後ホテルに就職して、
同期が作るクロワッサンが本当に美味しくていつもつまみ食い(今だから言える 笑)
そんな中ふと立ち寄った製パンスクールで、受講生達が目をキラキラさせてるのを目の当たりに。
「あぁ、私も教える仕事がしたい!」
何かを始める時にいつも思うんです。
「トキメクか、ときめかないか」
そこでスクールの夜間カリキュラムを履修して講師試験を受けました。
ーそれで講師になったのですね。-
あー。そうですね。
卒業証書もらって、講師試験を受け、そして、周りの反対を押し切って正社員だったホテルをやめて、
そこの講師になりました。
その学校で3年ほど講師をしました。
ーホシノ天然酵母との出会いは?ー
もともと、パン屋巡りが好きで、パンナイフをカバンに入れてよく一人でパンやに行っていたのですが、
「めちゃめちゃおいしいパン」と巡り合ったんです。
それがホシノ天然酵母のパンでした。
実は、講師になり始めて1年たった頃には、イーストがなんだか消化に悪い気がして、嫌だなと思っていました。
でも、ホシノ天然酵母のパンは、おなかが張らないおいしい、すっと溶けていく感じがして、
「これだ」「これしかない」と。
それで講師をやめて、ホシノ天然酵母パンのそのお店でベーカーとして従事し、毎日パンを作りました。
そこでホシノ天然酵母パン作りのハンドリング技術を習得しました。
いつでも同じクオリティのパンをつくるというスキルもそこでついたと思います。
ーホシノ天然酵母についての知識はどうやって習得されたの?ー
完全に独学です。
パン作りって、感覚と技術と知識が必要なんです。
感覚と技術はパン屋で身につきました。
でも知識は教えてもらえない。
ちょうど環境が変わったこともあり、パン屋さんをやめた後、ホシノ天然酵母パンの講師になったのですが、
生徒さんから質問をされてわからないことがあっても調べようがなくて。
ホシノ天然酵母の知識が書かれた本って、ないんですよね。
だから、実験検証を重ねました。
温度、湿度、水分量、Aパターン、bパターン、
たくさん一気に作って、結果を検証したり。
とにかく知識を突き詰めたい。
知識の裏付けもしたい。
この作業は何年もかかりました。
その後も常にアップデートするようにしています。
ー現在まで活動をさらっと教えてくださいー
パン教室の講師、
ベーカリーとしての勤務の後、
東京でホシノ天然酵母パン教室amoilepaneを開業。
その後、夫の転勤のため、香港にわたりました。
4年間いたのですが、その間、香港の地元のベーキングスクール(香港Culture club Guest chef)
のゲストシェフとしてホシノ天然酵母のクラスを持っていました。
並行して別のベーキングスクールでは、イーストのパンクラスでトレーナーとしてそこで働く講師に指導していました。
その時に香港の出版社からの依頼により、著書「日本星野天然酵母麵包」の出版もしました。
2018年に日本に帰国。
今は、西荻窪、新宿等で、教室を主宰しています。
渋谷のスクランブルスクエアや東急百貨店でのPOPUP出店や東急でのオンラインショップもしています。
その他、富澤商店のレシピ作家としてレシピも公開中です。
ー主宰されているホシノ天然酵母パン教室について教えてください。ー
対面単発レッスン
対面ディプロマコース(講師を目指す人)
オンラインのプロフェッショナルコース
外人対象で英語と広東語でのレッスン
レッスンでは、ホシノ天然酵母の特徴を最大限に生かすメソッドをお伝えしています
レッスン当日は、共同作業はなくおひとりづつパンを焼成していただき、翌日すぐに復習できるようにパン生地をお持ち帰りいただいています。
フォローアップもライン等でできる体制になっています。
参加される方は、すでにパン屋さんや講師として活動されていらっしゃる方が、スキルアップ目指して受講されることが多いですが、もちろん、初心者のかたも受けられるコースもご用意してます。
ー作られるパンについて教えてください。ー
テーマは、「ヨーロピアンと日本のフュージョン!」(笑)
座右の銘は「考えるな。感じろ」(笑)
とにかく生地をおいしくつくること を第一に考えています。
レシピ作りは、最後から巻き戻しで考えるようにしています。
例えば、
ベーコンエピを作りたい→食感は軽め?しっかりめ?→中身は?→サク感
を想像して、どう言う過程をへて、どういう材料で、
という感じで逆戻しでひとつひとつ頭で組み立てて実際何パターンか作ります。
その中でめざしたものに一番近いものをレシピにしている。
一つのレシピにつくるのに、最短でも5〜6回作り直すので、半月くらいかかります。
ひつひとつのレシピに私の想いがありストーリーがあるんですよね。
ーその中でも一番傑作のレシピは何ですか?ー
傑作レシピですか?もう全部なんですけど(笑)、でも一番はやはり、パンドミーです。
私の出版本の表紙にもなっています。
パンドミーが、シグネチャーブレッドですね。
世界共通にみんながおいしいと思ってくれるだろうというレシピです。
みんなから愛されるパンに仕上がりました。
ーいつかこうしたい等、夢などあればを教えてください。ー
最終的には、世界中の人がホシノ天然酵母を上手く使えるようになって、
美味しいパンをご家庭でいつでも食べれるようになってほしいです。
そのためには、
今も世界から私のレッスンを習いに来てくれてはいますが、
レッスンに来られない方の為にも、私のこだわりのパンが詰まったレシピ本をより多くの方に届けたい。
香港で1冊目は出版しているのですが(香港・シンガポール・台湾・中国・タイ・オーストラリア・Amazon・楽天で販売)、こちらはとてもありがたいことに完売しています(広東語と英語のみ)。
今度は新しいレシピも追加して、日本で出版できたらな、と思っています。
そしてそのあとは、いろいろな言語で。
目指せ世界征服です!
ーでは最後に、ご支援くださる皆さんに一言お願いします。ー
ひとつひとつ心をこめて美味しいパンを焼きますので、みなさんに食べていただきたいと思っています。
よろしくおねがいいたします。
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(インタビュアーより)
「ホシノ天然酵母への愛がすごいですね!」
ホシノ天然酵母パン教室amoilepane主宰の渡邊美紀先生。
インタビューを終えた後、思わずつぶやいてしまいました。
お話を伺って、amoilepaneさんの作るパンが、これほどまでに美味しい理由がわかりました。
ここまで愛されたら、おいしくならないはずはないですね(笑)。
渡邊先生とは、当店開業初期からお付き合いさせていただいておりますが、
今回インタビューをさせていただいて、先生の知識量に本当に驚きました。
先生の知識だけで、ホシノ天然酵母の専門情報誌ができちゃうんじゃないかしら、と思ってしまうくらいでした。(笑)
そしてその知識のほとんどが、資料をみたり他者から教えられたものではなく、
自分で何度も検証したうえで得たものということにさらに驚きました。
「夢はホシノ天然酵母で世界をつなぐこと」
今後のご活躍、目を離せないですね。